腎臓と体臭
腎臓は体臭ととても深い関係のある部分です。
腎臓病になったり、腎機能の低下が起こることによって体臭に変化が生じるようになります。
腎臓は主に尿などの変化が見られるのですが、体臭にも大きな変化が見られます。そのため、腎臓の状態をチェックするひとつのバロメーターとして確認しておくようにしましょう。
腎臓の病気や機能低下は口臭となって現れるパターンが多いのですが、体臭にアンモニア臭が混じるケースが多いです。
腎臓は身体にとって有毒なものや老廃物などをろ過する機能をもった臓器です。食事から摂取したたんぱく質などをエネルギーへと変換する際に、アミノ基という成分が生成されます。
このアミノ基は強いアンモニアの一種で、毒性を持っている身体にとって有害なものとなっています。
そのままアミノ基が体内に循環してしまうと身体のいたる部分に悪影響を及ぼしてしますので、まずは肝臓でアミノ基を尿素に変換します。次に尿素は腎臓へと送られ、尿と一緒に排泄されるという仕組みです。
腎臓の機能が低下したり、腎臓病にかかると尿素の排泄がうまく出来なくなってしまいます。
すると、血液の中に尿素やアンモニアが多く含まれるようになって、
それが血液から肺へと渡り、呼吸に含まれたり体臭として発散されるようになります。
これが腎臓と体臭の関係です。
腎臓病の原因
腎臓の機能が低下する原因のほとんどは感染症によるものであるとされています。
身体の中に細菌やウイルスが侵入して腎臓部分で炎症を引き起こし、腎機能の低下を招いてしまいます。
腎臓は比較的症状が現れやすい部分なので、重症化する前に病院に相談する人が多く、
早期発見・早期治療で完治するケースが多いです。
その一方で、慢性化しやすいという特徴も持っています。
また、腎臓機能と生活習慣には密接な関係があります。
生活習慣病のひとつである糖尿病は合併症によって腎機能を著しく低下させてしまいます。
そのため、規則正しい生活を心がけること、栄養バランスの取れた食事を意識すること、減塩を行うこと
などを心に留めておくようにしましょう。
腎臓の機能が正常に機能しているのかをチェックしてみましょう。
チェック項目に当てはまるものが多ければ多いほど腎機能の低下が懸念されます。
尿の回数が極端に減った
夜中のトイレが近くなった
尿が泡立って消えにくい
尿の色が濃い
赤みを帯びた尿が出る
肩こり、首こりが増えた
慢性的な頭痛に悩んでいる
身体のだるさが抜けない
むくみが強く、なかなか改善されない
関節に痛みを感じることがある
食欲の増減が激しい
動悸が起こりやすい
吐き気が起こりやすい
短期間で血圧が上がった
糖尿病の可能性がある
もしもこの中で5つ以上の項目に当てはまる場合にはかなり腎臓の機能が低下している可能性があります。
加えて体臭にアンモニア臭を感じるのであれば、すぐに医師に相談するようにしましょう。